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長駄文館・・・餅は餅屋に限る為り。

                  餅は餅屋、に限る為り。(2/8/20)
 廊下鳥の気配に、さて起きると致そうか。予報によると明日からは春の陽気に向かうとの事で在るから、今日一日の辛抱で在る。コタツを強として、モーニングコーヒーに一服を点ける。

 昨日を振り返ると、午後の慌ただしさで在った。今冬二度目の強烈な冷え込みに台所の浄水器がツララ状態でアジャジァの態で在った。

 ???で洗面所から水を汲んで来て、お湯を沸かし、管の氷を溶かすが中々に水もお湯も出無い。こりぁ変だと思って、外に出ると、何とヒーターが外れて居る。原因が分かればヒーターを入れて、待つだけで在る。蛇口を開放して、台所の通水を時々確認に行きながら、ラジオをBGMに普段のブログ打ちを始める。

 ラジオを聴いて居ると、定年退官後に地域の見守り医に転じた医師のエッセイの朗読が始まった。聴いて居る内に前にラジオ深夜便で聴いた『森鴎外のお孫さん』では?の想いが浮かんで来た。母の最期、葬儀を終えて、何週間振りかで布団の中で眠った日で在った。ラジオを付けた儘の爆睡で在った。多分、ラジオ深夜便の4時代後半だったのだろう。

 昔と違って、病院で死を迎えるのが現代で在る。人は病院に入院させた事で、安心感を持つ。忙しさに託けて行かなく為る。そして、置き去りにされた者の本当の孤独が始まる。『病院死は、孤独死』なのだとの医師の言葉に、介護生活10年の私には、自宅介護者への労い、慰めの言葉として、すんなり入って来た。先生のそのお言葉で、私の努力が報われたと清々しい気分に浸れた次第で在った。

 これは只者では無いと直感して、ラジオの声に清聴の段で在った。このお方は本物だ。如何云う御人なのかと聴いて居ると、最後に『森鴎外のお孫さん』と云う事が紹介された。

                   むべなるかなの納得で在った。
 私の持論の『人間は一代では、決して生まれて来ない』の証左を感じると共にお天道さんのお導きで、好いお話を聴かせて貰って、感謝する想いと同時に、人間真面目に生きて居れば、好いタイミングで素晴らしい人と出会えると自分の幸運さを感じた次第で在った。

 今回は、その先生のエッセイ集からの朗読が2編紹介されて、先生の肉声と文字朗読両方に遭遇出来て、恰も人間の音声と文字の立体感を得て、真に好機を得た感がした次第で在る。

 話し言葉は吟遊詩人の即興面で在り、書き言葉は取捨選択の纏め言葉の側面が在る。使用される言葉は、話し言葉と書き言葉の違いが生じるのは当たり前の差異が在る。

 然しながら、話し言葉と書き言葉は、『表裏一体の関係』にして、その人の立体感を構成させて呉れる物で在る。下らない採る足りない小説家&大学教授の『解説』など不要の、淡々と流れるエッセイに現れる先生の人間の死への想い、考え方で在る。

 兎角、人間界は分業化、細分化、特化されて行くと、小煩い介在者の手が入って、言葉の持つ以心伝心性・共感性が損なわれて行く物で在る。外国文献じゃ在るまいし、解説よりも、もう一遍の朗読が欲しかった次第で在る。へへへ。

              これを考えると、心友Tの言葉と顔が浮かんで来る。
 Tは私とは違って、読書をする男で在った。旅行記が出来ると、印刷してTに渡すと、その場で落ち着いて読んで呉れたのが、Tで在った。

そして、言うには話しを聞いて、文章を読む。この両方が、愉しいんだよ。片方だけじゃ、片手落ちよ。
 Rは話して好し、書いて好しの両方を持って居るから、得難い人間さ。だから、俺の好奇心の塊でベストフレンドの現物さ。話才、文才、知才、絵心も持ち合わせて居て、風貌も整って居て、俺には過ぎる男でさ。俺の自慢の友だよ。
あれだRが来ると、会社じぁ、工場長の親友さん、弁護士崩れの先生で通って居てさ、流石に工場長、付き合って居る友達が違うってさ。俺の株が上がるんだよ。
 だからさ、俺も社員の手前、ふんぞり返って、お前達が束に為っても、アイツには敵わんぜ。俺が何目も置いて居る高校以来の付き合いだぜ。
 若い頃は毛がフサフサでさ、藤巻潤、杉良太郎で、俳優顔負けのモテ男だったしな。頭の出来と人間の出来が違うんだよ。何しろ一緒に居て、気分の好い奴でな。腰が低く見えるが、アイツのバリアの中には、早々には入れんぞ。アハハ。

 鴎外お孫先生と心友Tのあの時、その時の光景が浮かんで愉しい時を、ラジオを持って、風呂聴きして居た次第で在る。アハハ。

 昼に成って、漸く水、お湯が出た次第では在るが、ポタポタとパッキング部から漏水する。如何やら、凍結の後遺症らしい。ブログも打ち上げた次第で在るから、保温材を外して見ると致そうかの行動と相成った。

 案の定、パッキング部からの漏水で在る。パッキングの交換位で弟にSOSなどを発信したら、『兄貴の面目』が立たない。外してパッキングを持って、自転車でD2に買いに行って来る。

 今朝の冷え込みに、川は凍って居る。水道管破裂の惨事に為らずに済んで、余裕のペダル漕ぎながら、帰りの昇り勾配は空気の寒さに息切れを生じる。さてさて、パッキングの交換作業と致そうか。原因と対処が分かれば、気が楽と云う物で在る。エッヘン!!

              何と、其れが、其れがで在る。
 お湯蛇口はすんなり行った物の、水蛇口の方が何度遣っても締まらない。ナットのネジ山が舐めて仕舞って居る。悪戦苦闘するも唯時間が流れて行くだけの手先不器用の段で在る。

 ワシァ、疲れた。SにSOSを発信して、一緒に遣って見るが、同じ事で在る。理系、文系の差は無かった結果で在る。諦めて、弟にSOSを発信して、ギブアップの煙草吸いとする。

 弟が来て呉れるまでの間を、気は心で最後の悪足掻きをして見る。その内に、弟がニヤニヤして遣って来た。手には、新品の混合栓を持って来て居る。

    曰く、『止水・通水時に、大分草臥れて来て居たし、凍結と聞いて、買って来た』との由。

 会社に在る中古で好いのに、幾らだと云えば、お袋の介護をして貰ったから、俺は働けたんだから金を貰ったら、罰が当たる。会社の経費で落とすから『気遣い無用』との事。

「ちょいと婆さんに線香上げてから、始めるわ。」で、仏壇にお参りをしての作業開始と相成った。

            流石にプロで在る。手際の良さと、説明をして呉れる。
「ちょっと待て、頭のカメラのシャッターを切るからさ。おっ解った。ゴー、アヘッドだ。」兄貴の面目を保つには、『真剣』と為らざるを得ない次第で在る。お互い、餅屋は餅屋の思いが在るから、弟は上機嫌のニヤニヤ顔で、教えて呉れる。

「Rちゃ、こんな古い物使ってると、腹を壊すぜ。この際だ、捨てるぞ。」
「おっそうだ。春に成ったら交換しょうと思って、予備が在った。持って来るわ。」
「おっ、凄いじゃん。やっぱり、俺の兄貴は違うわ。用意周到だね。」
「おお、俺は好いもんだと思うと、予備を買って置く『ネズミ気質』だからな。」
「そうかい、でもさ、『タケネズミ』は喰っちゃ行け無ぇよ。」
「ネット検索したら、ありぁ、高級食用ネズミだったぜや。脂肪分が多くて、カリカリに焼いて北京ダック風に食べてる好い様の動画在ったぜや。養殖化されてるぜや。」
「国変われば、珍味変るって事か。Rちゃの話は参考に為るわ。」

            こんな話をして居ても、プロの手は止まらない。

「大分、位置が低く為っちゃったけど、我慢してや。」
「ああ、好いよ。どうせ独り暮らしだから、水、お湯が出れば『御の字』さ。嫌々、仕事の邪魔をして悪かったな。」

「水臭い事を言うな。俺は兄貴にお知恵拝借で、助けて貰ってるんだ。会社も潰さずに済んだ。お互いの得手の交換だよ。処で、次兄さんは顔出すかい?」
「御蔭さんで一回忌以来、来んよ。俺は『男の愚痴』は苦手だからさ。へへへ。」

「そうかい、困ったもんだ。俺もそうだよ。でも俺は婆さんとRちゃの訓えを守って、実行してるから、安心して呉れや。T先輩の代わりに、俺がRちゃの心友に為るからさ。老後のゲストハウスで、兄弟話をするさね。
 ゴミは好いぞ。俺が持って行くから。これは大事だから、保管しときましょや。来る口実が出来るから、気軽にSOSして呉れよ。」

 そんな次第で凍結騒ぎも、有難い先生のエッセイ集の朗読が聴けたり、SへのSOS、最後はプロの手際の良さに感心しての午後の密度の高い流れと為った。夜は春風亭柳昇師匠の落語選を動画で見て、水噴水を浴び、些かの寒気がしたので大事を取って風邪薬を飲んでの就寝で在った。

 朝のお天道さんは、何時の間にか全天の雲に隠れて、寒く成って来た。明日は暖かいとの由で在るから、寒気団の最後の嫌がらせなのだろう。

  さてさて、長駄文も引っ張り過ぎた。腹も空いて来た次第で在るから、朝飯に台所に立つと致そうか。


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