長駄文館・・・朝から、駄洒落のじゃれ合いをする為り。

　　　　　　　　　　　　　　　　　朝から、駄洒落交遊会為り。(5/22/20)
　本日は可燃物ゴミの日で在るから、庭の山ツツジ、サツキの刈込をして見る。剪定ゴミを袋詰めにしてゴミ出しをして来て、色付いて来た苺の収穫とする。未だで始めで在るから、苺ジャムの分量には遠く及ばない。手鍋に入れて火を通して、随時量を増やして行くスタートで在る。西洋朝顔に支え棒を一本追加して、廊下で散髪したツツジ、サツキの収まりの好さに、自画自賛のコーヒータイムをして居ると、チャイムが鳴った。

　自転車で二本線先輩が、刃研ぎの習いに来たとの由。和鋏と芝生の刈込鋏を出して、実演して呉れと云う。

　お互い言いたい放題、駄洒落の掛け合いで、暇人交遊のお時間がスタートする。刈込鋏の切れ味が復活して、先輩も砥石研ぎから、鋼鉄ヤスリの要領を覚えて買いに行くとの由。

　　　　　　　　　　　　　　　　それが、　すんなり行くと思いきや・・・。
「先輩、刃先が丸まってて、ヤスリ掛けしても全然、刃が付いて来無ぇじゃんかい。槍は突く物、斬る物じゃ無ぇって事だけど、槍にしても刀にしても尖って無くちゃ、役に立たんぜや。こりぁ、大事だぜや。」

　漫才コンビでヤスリ掛けをしながら、先輩様で在るから、台所から砥石を持って来て周辺の錆落としをして差し上げる。

「おっと、切れるぜや。こりぁ好い。発想の転換だ。砥石研ぎよりこの方法の方が時間も掛からず合理的だ。Ｒさの庭は緑溢れるナチュラルガーデンの雰囲気で、気持ちが好いわ。」

　刃先の丸まりで難儀の行くヤスリ掛けでは在るが、植物に関心の在る先輩は野生芍薬の一重の紅花が気に入ったらしく、スマホ撮影をして居る。先輩の家は貸し駐車場に庭はゴルフ練習場の芝生で、奥が畑に為って居る。整理整頓の行き届いたタイプで在る。私は対照的に、自然の風合いの空間を好みとするタイプで在る。

「蜂も、蝶も飛んで来て、環境が好いわ。」
「そうずら、家に居ても退屈しないし、何やかやと、遣る事も出て来るから、内向性の俺の性に合ってるだいね。人付き合いよりも庭観察、付き合いの方が、面倒が無くて好い運動に為ってるって事せ。人間何も、人付き合いだけが能じゃ無ぇってもんさね。」

　朝から庭で楽しく遣って居ると、お隣さんで在る。二人は小中の同級生同士で、先輩は好きの裏返しで、曰く、好く苛められたとの事で在る。話しに参加して、暫しの弾みで在った。

　先輩の自転車を見送れば。
「おっ、行け無ぇ。セリを呉れよ。」
「あっ、漫才に夢中で忘れてた。」

　セリの鉢をお渡し申し上げる。

「多年草、宿根草だぜ、茎からカットして使えば、再生産出来るぜ。増やしましょや。」
「柿、桑の葉も天ぷらにすると、好い酒の肴に為るからな。セリも乙な風味が在るからな。草刈機は、当分貸しといてって云っしといてお呉や。」
「了解。」

　おやおや、もうこんなお時間で在るか。朝一番から、男子番から高の云いたい放題のじゃれ合いが出来て、気分も青空にムクムク拡がった真白き入道雲の清々しさと云う物で在った。
　先輩も兄弟姉妹の下の方、私も５人兄弟の４男棒の『下の口』が共通項なのだろうが、順番と云う物は、如何やら争えないじゃれ合いに向かって仕舞う因子を持って居る様で在る。今度は庭で『天ぷら会』を所望するとの由で在る。アハハ！！

　午後一で歯医者に行き、詰め物を入れて、帰りは個人スーパーに寄り、口内の違和感でセーブして居た食欲を満たすべく買い込んで来る。３０分は食べるなの由で在るから、その時間を新タマネギ、ナス、ピーマン、豚肉を炒めて、具沢山の２人前焼うどんとする。挽き肉入り豆腐団子の餡掛けが美味い惣菜で在る。

　熱々の焼うどんを平らげて、晩飯は焼き魚とエンドウの味噌汁で、沢庵漬けをバリバリ食べると致そう。歯応えの在る物をバリバリ噛んで、口内咀嚼して食道、胃、腸に順送りをするのが生物の食事と云う物で在る。

　さてさて、腹も満腹で頁捲りも済ませた次第で在る。3時半で在るか、腹こなしの昼寝と致そうか。ああ、美味かった。へへへ。