長駄文館・・・本日、一面の全結氷為り。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日、一面全結氷為り。(1/9/21)
　寒い寒いと縮こまっても居れぬから、一風呂浸かって、血の巡を好くしてから一日をスタートさせようとして居ると、ブロンソンさんの集金で在る。喜び勇んで行くと、今シーズン最低気温の冷え込みで、凍結修理が控えて居るとの由で、集金だけして行くとの事。大晦日の3時まで修理仕事で、大変だったそうで在る。

　湯に浸かっての暖まり後は、煙草買い方々、散歩をして来る。いやはや、寒々とした河川敷風景では在るが、面倒と思っても一歩外に出れば、後は習慣運動で足が勝手に動いて呉れる有難さで在る。風呂の暖まりと歩く事で伴って来る関節の錆付きにも、運動潤滑油が補填されて来る。煙草買いだけでは散歩距離としては不足過ぎるので、パン屋まで足を延ばしての歩数稼ぎをして来る。

　　　　　　　今年は未だで在ったから、Yへの安否確認電話を入れて置くと致そう。

　案の定、禁足令下、専ら炬燵で丸く成って居るとの由。ったく、他に厳しく、自らに甘い男で在る。十中八で小童子に似て、バッコン腹筋体操も忘却の淵に沈んで居るのだろう。

「馬鹿野郎、そんなんじゃ、健康健全便は維持出来んぞや。コタツ爺っさばかりして居ると、睾丸里芋から地下茎が伸び放題で、益々腹がつかえて、フットワークの低下を招くだけじゃい。シャキッとせんかい。妄想妄想で手淫に耽り過ぎると、心臓のペースメーカーも変調するじゃろうが。コラ、駄目じゃんか。」

「まぁまぁ、そんな堅い事を言うな。コタツに丸く成ってるとさ、天下泰平で、過るは紅楼夢の夢現だしな。人に迷惑の掛からない妄想に遊ぶのは、これまた『人生の褒美』ってもんさな。俺は妄想、Rは思い出しだろうから、羨ましい限りだぜ。尤も、俺の里芋は粘り気ゼロでさ、尿漏らしの体たらくなんだけどさ。やっぱり妄想だけだと、射精感が無くて、無駄打ちが多く為っちゃってさ。費用対効果の採算性が合わなくてさ。」

「何をこきぁがる。高い授業料の反対給付ってもんでさ。語るも涙、打つも涙の悲涙の日々だぜや。」

　この大寒波が明けたら、モゾモゾとコタツから抜け出して、話をしに来るとの由で在った。ラジオによると、本日の最高気温は、1℃との事で在る。いやはや、完全に真冬日の沙汰では無いか。

　湧水汲みに行こうとは思ったが、寒風に顔を洗う程の勇気も出なかったので、午後はコタツ住人とする。晩飯の酢だこを噛んで居たら、ポロリと歯の詰め物が取れて仕舞った。遺憾いかん。

　確か荒っぽい歯医者さんは、土曜は半日開業の筈で在った。早速、朝一で入れて貰う事にしよう。何やかやと、用事は出来て来る物で在る。

　 明けて診療時間の朝一番で行って来る。いやはや、川は一面の結氷では無いか。寒気顔面を刺すの態では在るが、こんな光景も見られるので在るから、これも詰め物取れの効用なのだろう。隣町会の河川敷では、三九郎作りの集まりで在る。意外と小学生の多さには驚いた次第で在る。

　予約無しの飛び込みで在るから、順番待ちの時間を老眼鏡を持っての世界史備忘録綴りを持って来たのだが、直ぐ呼ばれて詰め物の装着と為って儲け物で在った。ポケットには財布が入って居るから、何か買って帰ろうかとは思ったが、寒さの為に止めて直近コースで帰って来る。公民館下の河川敷でも、大人主体の三九郎作りの準備が始まって居た。この寒中、ご苦労様の段で在る。

　詰め物は人工物で在るから、当然に耐用年数と云う物が在る。仕方の無い事では在るが、朝一診療に歩けば、絶対に見られない全面結氷の光景にはお目に掛かれなかった次第で在る。真に寒い朝散歩で在ったが、日課完了の段で在る。コタツで熱々の朝茶とする。