長駄文館・・・福寿草に誘われて。

　　　　　　　　　　　　　　福寿草に誘われての、ライター落とし為り。（2/20/21）
　小部屋に行く途中で、若猫と目が合う。私を見て、猫の奴は引き返して行った。差し詰め、小部屋縁の下の砂場に糞をしに来たのだろう。本日も快晴成れど、風の吹き捲りで在る。洗濯物が端に吹き寄せられて、シーソー状態で在る。掛け置きして在る庭箒が、ゴトゴト音を立てて居る。これでは山カフェのお時間を愉しむには、耳障りの態で在る。

　今日で2月も、20日で在る。廊下の鉢植え物は、一足早い春を迎えて居て、アザレアには冬を脱した幼葉の緑が、下にはハコベの伸びが見えて居る。夏越しの最古参のシクラメンには、未だ開花前では在るが、赤い蕾がニョキニョキと伸びて居る。散歩時には紅梅の満開を見たり、白梅の何輪かの綻びを見付けたりの春知りが出て来た。3月に入れば、春は大分進む事だろう。この分で進めば、トイレの凍結が一回有っただけで在るから、今冬は暖冬だったと云う事で在る。古希坂住人としては、暖冬に越した事は無い次第で在る。

　外は相変わらず、風の騒々しさでは在るが、睡蓮鉢に陽が当たって来て、水草を明るく照らした水面を、雄グッピィ達の長いカラフルな尾ヒレを、ユルユルとくねらせての小世界の堅調振りを見せて居る。

　冬明けに、去年は大いに採取させて貰ったセリ鉢で在った。冬枯れの地中に根は生きて居るのかは不明では在るが、その芽吹きを期待したい物で在る。

　さてさて、腹も空いて来た。朝飯を食して、晩飯の米研ぎをして、ラジオ聴きとする。本日の落語は面白い。

　息抜きに庭に出ると、福寿草が咲いて居るでは無いか。それでは私も動かない訳には行かない。庭掃きをして切枝の葉落としを始めて居ると、電話で在る。手伝って貰いたい事が在るとの由。車に乗れとの事で、後ろ座席で異音探しをせよで在る。成る程、音がして居る。暫く観察して、異音発生箇所が特定出来て、後ドアを開けると、蛍光灯のグローランプが挟まって居て、一件落着と為り、コンビニで駄賃のコカコーラを頂戴する。後で顔を出すとの事で、作業再開とする。

　　　　枝カットの袋詰めは後日として、落ち葉舞い防止に川砂を採って来て被せとして置く。

　動くまでは腰が重いが、動き始めると区切りの好い処まで遣って仕舞わないと気が済まない性質で在る。時計を見れば、疲れた訳で在る。結構な作業量をこなした次第で在る。本日運動終了の一服を付けようとすると、ライターが無い。其れなりに探しては見た物の、行方知れずで、何処ぞへ落して仕舞った様で在る。

　　　　　　　　遺憾いかん・・・弟の会社の創立記念で貰ったジッポーライターで在る。

　それが、で在る。作業経路を辿っての懸命探しをして、諦めてマッチで吸って、100円ライターを買わねばとしょげ返って居ると、何と布団の上に在った。如何やら埃目に目薬を打った時に、ポケットから転げた様で在る。

　いやはや、これで弟への面目が立った次第で在る。もう何十年も使って居る代物で、弟は私のジッポー・ライターを見ると、嬉しそうに笑う次第で在る。アハハ。