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長駄文館・・・無風の曇天は、動かぬ為り。

                無風の曇天は、動かぬ為り。(5/20/21)
 小部屋に座れば、阿佐ヶ谷姉妹のお時間で在る。苺採り、シュンギク採りをして、食卓は飯を盛れば、何時でも食べられる状態で在る。足踏みをして居たキュウリ、トマト苗が漸く時季を得た様で、成長して来た。枯れるかと思いきや、息を吹き返したキュウリ苗横に蒔いた種から、双葉が出て来たから、バランス好く移植をして置く。

 昨日の夕刻散歩では、今年も飛来したかのオオヨシキリの囀りが、川原に響いて居た。差し詰め、飛来しての初仕事で縄張り宣言の沙汰だったのだろう。矢張り葦の混生して居る辺りからの響きが目立った。成る程、条件の良い場所は、当然に競争率も高く為るのだろう。頑張り為されの段で在った。

 雨の様子を窺ってのハーフ散歩の態で在ったので、町会に戻ると、目に付くオオキンケイギクの引き抜きをして居ると、町会役員さんが河川敷を下って来た。今年は班長連に芝刈り機、草刈機の入らないサツキの植栽ベルトの蔓、雑木の除去をして貰う計画なので、見に来たとの由。

 草抜きのお礼を頂戴するが、草抜き目的では無く、単なる『ながら族』の気分次第の事で在るから、まともに褒められて仕舞うと困って終う。アハハ。

 高齢化進む町会では在るが、班数は30数班在るからして、作業人員としては不足は無かろうし、参加する事に『意義』が在る次第で在る。ボランティアトリオにばかり頼って居ては、お天道さんの罰が当たると云う物で在る。へへへ。

 ボランティア同級生コンビの河川敷草刈&土手斜面の除草剤散布は、6月に入っての予定との由。河川敷ベンチの設置も予定されて居るから、自転車通学の女子高生の下校談話には環境を整えて遣るのも、町会の『気は心』の一つでも在ろう。

 本が変わって、頁捲りは極力遅読として居るので、一文章を読んでは、私の知り得た歴史知識との反芻、擦り合わせの時を愉しんで居る次第で在る。大著『国民の歴史』は、歴史哲学書の体裁で在るから、速読の類では無い。通読順序が巡って来る度に、遅読箇所に煙草の燻らせ、庭での思巡が多く為る。これを称して、『良書』と云うのだろう。

 先頃、阪妻さんの三男田村正和さんの訃報が在った。そんな次第で、動画観の時間に鬼平犯科帳の貼り付けの中に、長男の高広さんの物が在ったので、観ると完全に高広さん主役の一本で在った。
 鬼気迫る演技に堪能して、次にクリックしたのが阪妻さんの物で在ったが、途中で寝入って仕舞った。阪妻、高広、正和、亮の田村三兄弟と、私はこの四方を観る事で、父倅の遺伝子、役者の遺伝子と云う側面に注目しながら観て居るファンの一人で在る。

    『トンビが鷹を生む』の下世話な表現が在ると同時に、『親子鷹』と云う表現が在る。
 阪妻、田村三兄弟を観る時に、親子鷹を観る思いがする。親の薫陶、倅の努力に思いを馳せる好材と為って居た次第で在る。
 因みに正和さんの日常は、武士の立ち振舞いをされて居たとの由。偉大なる阪妻の跡目襲名に真摯に人生を掛けた生き方は、歌舞伎の実行者然として居る。鬼平演ずる中村吉衛門さんの体現する世界と同様の人生行路を感じる次第なので在る。

 古い言葉では在るが、気骨在る真摯な人の存在感は、鍛錬の体技と研鑚の眼技・間の台詞に現れる。一流の役者さん達は、内実共に深い物を魅せて呉れる物で在る。

 本日も薄曇りの梅雨空で在る。全戸開放で空気の総入れ替えをしての戸締めで在る。無風の緑の庭に、奥から芍薬の白花、カキツバタの紫、一重の赤芍薬、サツキのピンクが続く。先程までの巣立ちシジューカラ達の姿も、何処ぞへと飛んで行って、静かに為った。目を戻せば、小部屋の睡蓮鉢にゆらゆらと泳ぐグッピィとラジオのボリュームを絞ったBGMの空間で在る。

 無風の曇天は動かぬ為り。さてさてと、腹も空いて来た。朝飯を食べて、マンネリ日常を更新すると致そうか。


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