長駄文館・・・同期の桜放談の一コマ為り。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　同期の桜放談の一コマ為り。（9/18/21）
　明日は午前中にYが顔を出すと云うから、空コーヒーばかりでは色気が無さ過ぎる。夜散歩序に、スーパーでお菓子でも買って帰るとしよう。湯上りの夜に成って蒸し蒸しとする空気で在る。
　 それでも一歩外に出ると、コオロギの声が好く響くもので在る。電話では、明日は天気が崩れるとの由で、それを見込んでのYの顔出しとの事で在った。日中の暑さを閉じ込めた曇天の蒸し暑さと云う事で在ろうか。風呂上がりと蒸し暑さに、汗を掻かない程度のUターンをして、スーパーに寄って帰って来る。

　さてさて、8時を少し回った次第では在るが、本日の本読みは赤線箇所の飛ばし読みで、大分頁数を伸ばして仕舞ったので、本は興覚めの態で在る。する事が無いから、PCの動画漁りをして、目ぼしい物が在れば好いのだが・・・。

　 明けて、Yの来る頃に合わせて、空気の総入れ替え、掃き掃除などをしてコーヒーの準備をして、来るまでの間を小部屋定位置で、ブログ文章を打って居ると、庭からの声掛けで在る。

「おお、危ねぇ、危なぇ。これから熟女倶楽部で一発掻こうと出す寸前だったぜや。」
「またまた、R見栄張っちゃって、不如意棒の同期の桜のじゃ無いか。」
「おっ、PCOFFして行くから、上がってて呉れや。」

　　　　　　　　　　　　　廊下から上がると思いきや、玄関に回ったYで在る。

「ササゲは作って居ると云うから、パスしてさ。サツマイモ、唐辛子、タマネギくらいしか無いけど、野菜の足しにして呉れや。」
「お、何時も悪いな。サンキューサンキュー。」

　　　　　　　　　　　　冷蔵庫から仕込んで置いた黒豆をよそって来て、出すと。

「どれどれ、おっ上手く炊けて居るじゃ無いか。相変わらず大した腕前だ。」
「石の上にも三年でさ、母親介護の男賄い夫をしてりゃ、この位の事は教えて貰って、身に着くわな。根が食いしん坊に出来て居るから、好きこそ物の上手為れの慣れ習得ってもんさね。」
「でも、其れなりのコツってもんが在るだろう。素人男が此処までは出来んぞ。」

「おぅ、一晩だけじゃなくて、一日弱の浸しで、水からコトコトの弱火炊きを続けて、時々、ヒタヒタに為る迄、水補いをして、表面に皺が寄らない様に煮込んで、最後は少々のカツオ出汁と砂糖を投入して、出し汁が退いた処で完成ってもんさね。煮込み訓練は、イチゴジャム、モツ煮込みで回数をこなして居るから、そこんじょそこらの女族よりも腕は上だぜ。Yもさ、お天道さんのお導きで、介護道を始めて居るんだから、免許皆伝の機会としたら、損は無ぇぞ。出来合いを皿に載せ替えるだけじゃ、飽きが来るってもんずらよ。」

「そうは言って呉れるが、俺は料理の才能がカラッキしでさ。如何しても出来合いの総菜コーナーに頼っちゃう食生活でさ。Rの様には為らんのよ。」

「俺だって、独身時は親任せ、所帯を持てば、女房任せの生活だったけどさ。何事も覚えるよりも『慣れるが勝ち』でさ。女が出来る事が男に出来ない訳が無いで、諦めて慣れるだけさ。
　慣れて来るとさ、愚痴は出て来んぞ。反対に自分の好きな味付けが出来るから、一日の中に、台所遊びのお時間が無いと、時間のサイクルが回って行かなくなるもんさ。
　創意工夫で、三流食材でB級グルメを作るなんざぁ、『高級人間の食生活』ってもんだぜや。女の料理は、見て呉れ化粧の盛り付け、男の料理は見て呉れ無しの質実剛健が売り物って事だぜや。」

「やいやい、歴史、政治、国際時事問題の本題に入る前に、R節が始まっちまったぜや。序に、R得意の特辛味噌を教えて呉れや。」

「作り方はこうこう、こうだ。青唐辛子は味噌に馴染むまで冷蔵庫で最低2週間の寝かせが必要だけどさ、大タッパ保存して、食べる分は小タッパに入れて食べて居る内には、味噌に馴染んで青唐辛子の棘、角が無くなって来る。気に入ったら、其れなりに補充作りをして大タッパにブレンド寝かせをして置くと、通年を通しての保存食にも打って付けだ。熱い飯に載せて食べるも好し、熱湯を注いでおぼろ昆布で味噌汁も好し、餅を焼いて載せて食べるも好し、冷ややっこに載せて食べるも好し、マーボー茄子、マーボー豆腐の応用で、和風辛子味噌にしても好しで、こんな使い回しの利く保存食は無ぇわな。」

「毎度の事ながら、大したもんで、子供を産む事が出来ないくらいで、Rの場合は雌雄同体動物見たいじゃ無いか。化け物クラスだぞ。」

「おいおい、女族の前に遜(へりくだ)っちゃ、女族の専横に加担するだけの去勢男に転落しちまうぜや。女族は受精、胎内育てと出産の専売特許技だけどさ。中学の数学の授業で無限大記号の∞を知ったんだけどさ。0と１の間には無限大の隔絶が在らぁな。
　無から有の『突進橋渡し』が出来るのは、男族の専売特許ずらよ。現役時代は目先の官能世界に煩悩が突進して、0と１の差に気付けなくて、『高い娑婆代』を払わせ続けて来たって訳だろうよ。お互い古希坂住人とも為れば、不如意棒によって、初めて女欲の煩悩から解脱出来て、宇宙、生物の真理・奥義に一歩近づけたって事ずらよ。」

「うんうん、確かにそりぁ言えてるな。自然に反した市販品の出来合いばかりに頼ると、免疫力・抗体の自然治癒力が衰退して来るのも道理だわな。出所のはっきりした食材を手料理する食生活が、Rの健康と若さの秘訣か。それにしてもな、手作り料理はな・・。」

「Yも俺に似て、根が食いしん坊なんだから、美味い不味いの舌は健全なんだから、手料理の第一関門は合格点だろうが。
　そうそう、昨日、同年代アイドルの走りの田代みどりを動画で見たんだよ。化粧気の無い顔と服装で、動きも声量も出演の伊藤ゆかり、中尾ミエと同様に、現役の様でさ。
　これはマスゴミ芸能前線に登場して居ないだけで、現役を続けて居ると感じてさ、ネット検索したら、子供、年寄を相手に昔風に云えば慰問活動をして居る動画が在ってさ。
『この人に、この活動在り』の大納得と同時に、地に着いた二本の足で、自分の才能を社会貢献の為に使って居る。お天道さんから授かった才能を有効に使っての社会貢献をして居る人の、絵に為る歳重ねをして居るって感でさ、思わず『拍手』しちゃったて訳さ。気取らない人柄、態度は見て居て、女の好感度が高まるってもんだわね。」

「そうだ、思い出したけど、遣って見るとイタリアの国民食スパゲッティは、手間掛からずで、覚えて置くと重宝するぞ。タマネギ、豚の挽肉、ピーマン、茄子、キノコの具材に、中華スープ、コンソメとトマトケチャップでソースを作り置きして、残りはタッパで冷凍保存して置くのさ。
　スパゲティを茹でてさ、スープを掛けて出すとさ。食の細い婆さんが、これは御馳走とペロリと一人前平らげちゃうから、驚き桃の木ってもんさ。硬めに茹でて、スープに煮込むって手も在るし、ラーメン、うどん、蕎麦みたいに、麵が伸びる事も無いから、冷えた物はちょっとしたおかずにも為る。
　伊達や酔狂にイタリアの国民食、庶民食の歴史を持っちゃ居ぇって事で、今じゃ、れっきとした俺の底辺貧民メニューに入ってるわさ。野菜は自弁出来る環境に在るんだから、有効活用が一番ずらよ。」

「やいやい、Rのレパートリーの広さにぁ、絶句状態だよ。是非とも、その脳構造を輪切りにして見て見たいもんだぜや。」
「馬鹿野郎が、頭蓋骨にビーバーで輪切りにされちゃ、俺ぁ即死だぜや。」

　仏教・禅宗に一家言持つY話を相手に、私の世界史が得ている宗教変遷の宗教為る成立、変遷史を軸にしたお互いの宗教観、人生観のキャチボールを皮切りに、寛いだ姿勢での月に一度の古希坂親父同士のトーキングタイムに移行する。

「おいおい、1時を過ぎちまった。お婆ぁちゃんにお小言貰っちゃうぜや。今回も『速射砲の熱弁』を一身に喰らちゃって、頭が酸欠状態だよ。帰って休脳しなくちゃ、貧脳が仮死停止しちまうぜや。
　日本史は疎いなんて油断させて、間違ったら、即訂正させられちゃうし、変な表現を使うと語句の訂正と来るからさ、其れなりに勉強して来ないと、話が続かないから、俺も大変なのよ。
　そうかと云ってさ、R節は一度聞いたら、癖に為っちゃうから来ないと調子が出ないしさ。痛し痒しッて云うのが、俺とRの関係に為りつつ在るからな。弱ったもんだよ。アハハ。」

　明けて本日は夜の雨と、無風曇天の朝で在る。昨日は馬鹿話をし過ぎて、些かの心気症の態で在る。休日の土曜日でも在るからして、受講して居る内に寝て仕舞った田中英道先生の『諏訪大社と出雲、ユダヤ人・同化説』の動画を見たりしての、充電日とすると致そう。