長駄文館・・・風邪抜けのウオーミングアップ為り。

　　　　　　　　　　　　　　 風邪抜けて、少しアイドリングをすべし為り。（10/22/21）
　昨日の就寝時には、新田次朗の『強力伝』の朗読貼り付けが在ったので、読んだ記憶が在るので聴く事にした。冒頭こそ聴く事が出来たが、どんどん話が進むに連れて、微に入り細に入り執拗この上ない描写力に付いて行けなく為って仕舞い、早く終わらないかなの気分で、最後まで聴き終った。消化し切れずに、鬼平犯科帳の朗読物を聴いて気分直しとしての就寝で在った。

　さて、殆ど内容に記憶が無い。考えるに描写との相性が合わずに、途中でギブアップしたのだろうと思われる。それでも最後まで聴了して仕舞ったので、その強烈な描写が其の儘、夢に再現されて、全身金縛りに苛まれて脂汗の状態で、オリァ～の怒号一発、漸くの身体の自由を回復した夢で在った。何の事は無く、自分の怒号と上布団の蹴り出しで目が覚めた訳で在る。

　　　　　　いやはや、強力伝は名作との由で在るから、流石に影響力たるや尋常では無かった。

　其の儘、起床して暫しの全戸開放をして、庭降りをしてからの小部屋入りでモーニングコーヒーと煙草の一服を燻らせる。

　昨日は園芸高校生の恒例の花売りに付き合って、一鉢を買い、次いで民生員の年長女性からの安否確認を頂戴して、「Rさんは色んな趣味を持って居て、何時も草刈のボランティアもして呉れて居るし、体も立派だし、元気で若いから、確認は必要ないんだけど、これも仕事だから、少し話をして行くわ。」で暫しの漫才をさせて貰った次第で在る。小柄なお婆ぁちゃんで、可愛い話好きの人で在る。

　心身は正直な物で在る。風邪が抜ければ勝手に動く物で、落ち葉掻きをして、べんり菜を採っての朝飯とする。ラジオをBGMに食後のお茶タイムとすると、楓の葉群の先に紅葉が始まって居る。ヒーターの入った睡蓮鉢にはユラユラ、チョコマカとしたグッピィ達の泳ぎと、ケースの空気の暖まりにギースの鳴きが始まった。天気予報によると、明日は寒く成るとの由。季節が季節で在るから、仕方の無い事では在るが、成るべく寒暖差の少ない季節の進みに成って貰いたい物で在る。

　本日は雀もシジューカラの姿見せも無く、無風の庭の眺めに時折の蜘蛛の糸の光と小虫の飛びが散見されるだけで在る。

　民生員さんの話では無いが、旦那さんは下半身が大分衰えて来ては居るが、趣味の菜園をして居るとの由で、天気が好いと弁当持参で夫婦仲良く遣って居ると云うから、男は臍下三寸が要と云うと、直ぐ反応して呉れて、歳を取れば過剰運動は『縮命』との事。活字は２行も読めば眠く為って来るとの謙遜で、サラリと言葉遊びで愉しませて呉れるのは、中々のお人なのだろう。

　私はその手の話遊びが好きなのでは在るが、相手の目測を誤るとあからさまに嫌な顔されて仕舞い、穴が在ったら逃げ込みたい反省を強いられる事、屡の段と為る。下ネタ話は会話の潤滑油の大らかさが無いのは面白くも無いし、話の弾みにも為らないのでは無いかと思うので在るが、世の中とは潔癖症の人達も居られるから、口は災いの元とも為るから、困る次第でも在る。

　さてさて、今日はもう一本のミネゾの枝剪定をして置くと致そうか。明日はボランティア草刈が控えて居るから、少し体のアイドリングが必要でも在る。

　　　　　　　　　　　　　　空気も暖まって来たからして、遣って見るべしで在る。へへへ。

　脚立、二連梯子、手ノコ、刈込鋏、剪定鋏で散髪をして、落とし枝を始末しての一服タイムとする。ボチボチと木の剪定が進んで、ジョービタキもさぞや吃驚する事だろう。妖怪様の存命中は、纏めて遣って居た物だが、その当時の馬力が無く成って来たから、このスローダウンの進めが適当と為って来た。午後からはお天気は下り坂との由で、曇り空に些かの風のと成って来た。風邪抜けのウォーミングアップとしては、先ず先ずの運動と為った次第で在る。

　　　　　　　　　　　　　　１０月も下旬、太陽陰れば落ち葉の侘しき寒さ為り。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　照れば日向ぼこ、まどろみに誘う。
　　　　　　　　　　　　　　　小菊咲き乱れて、花に集まる昆虫達の晩秋為り。
　　　　　　　　　　　　　蜂社会、既に枯れ巣にして、蜜吸うは越冬女王蜂為り。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルプスは初冠雪、地は草紅葉。

　本日作業無しとの連絡が入り、自転車運動で総菜の美味い店まで行って来て、搔き揚げ丼として飯を食べる。いやはや、上り勾配でも汗を掻かない次第で、寒く成って来た物で在る。