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長駄文館・・・備忘録・馬と鉄器

                  世界史備忘録・・・印欧語族・馬と鉄器
 
 世界史に馬と鉄器を持って登場したのは、小アジアに興った印欧語族・ヒッタイトで在る。その後、ナイル上流の黒人国家クシュ国が鉄器に拠って、一時エジプトを支配する事も在った。
続いて現れたのが、南ロシアの騎馬民族国家スキタイで在る。鉄器と騎馬戦を持った騎馬戦術は、アケメネス朝ペルシャ、アレクサンダーの軍隊を破った世界最強の軍隊で在った。

        世界最初の騎馬民族スキタイは、南のサルマタイ、東の匈奴に伝播して行く。

 南のサルマタイはフン、マジャール、アジャール、コサックとアジア系騎馬民族として、東ヨーロッパ、中央ヨーロッパに度々の侵入を繰り返して、ヨーロッパのゲルマン、ヴァイキング等の民族移動の契機を作り出した。

 小アジアのヒッタイトが齎せた、鉄器と馬は中央アジアからカイバル峠を越えて、アーリア人が印度に入りして、ガンジス河移植時に鉄器に拠る開拓が進んで、バラモンカーストの社会を作る契機と為って居る。

 ご存知匈奴はオアシスの東西交易路・オアシスの道を抑えて、経済基盤としたのは好く知られて居る。中国へは春秋末から戦国時代に入って、鉄製農器は農業生産力を飛躍的に向上させて、秦の中国統一の契機とも為った。

 斯様にして、小アジアに端を発した馬と鉄器は、古代オリエント世界、中央アジアの遊牧騎馬圏とも言うべき歴史駆動の震源地として、大きな役割を演じ続けて来た。

 小アジアで興った馬戦車と鉄器の最強民族ヒッタイト⇒南ロシアの最古の騎馬民族スキタイは、アケメネス朝ペルシァ、アレクサンダーも破ったそうな。南のサルマタイ、フン、マジャール、ブリガーノ、コサックと続き、東の匈奴、柔然、鮮卑、キルギス、ウィグル、突厥、モンゴル、契丹、ツングースと続く譜系で在る。

 広大なユーラシア大陸に誕生じたのが、モンゴル帝国で在る。モンゴロイドの蒙古とイラン系のトルコ(突厥)の連合軍が云わずと知れたモンゴル軍の実態で在る。

 体格、顔付きが歴然と違う二者の本拠地は、モンゴル高原とのそうな。中央アジアは、パミール高原を境に東トルキスタン、西トルキスタンとして区分けされて居る。教科書上では『トルコの西進』と表記されては居るが、東洋種と印欧語族のトルコ系の西進以前に彼等の『東進』が在ったと観るのが妥当で在ろう。

 小アジアから湧き上がったヒッタイトの馬、鉄の機動的軍事文化が、南ロシア⇒西アジア⇒中央アジア⇒東アジアの『国境無き遊牧騎馬民族文化圏』を構築して、中央アジアが歴史駆動の大激震地帯を荷負って来たと云うのが、西洋史、東洋史ばかりに偏重し無い妥当史なのでは無いかの、私の世界史通読の開眼らしい。

                     傭兵の歴史
 古代ローマ帝国・・・ゲルマン傭兵。唐・・・五胡、匈奴。ササン朝ペルシャ・・・マムルーク(トルコ系奴隷兵)オスマントルコ・・・イエニチェリ(バルカンのキリスト教徒の奴隷兵)英帝国・・・インドのセポイ兵

 征服民族と被征服民族、移住民の関係は日本語訳では奴隷の文字が宛てられては居るが、その実際は多岐に亘って居る。一生を虐げられた奴隷身分に固定する制度では無く自由度と流動性が保たれて居た部分も在ったそうな。
 家庭教師、下級役人、選別英才教育を受けた軍隊の中枢に昇り詰める将軍、政治家、王朝を築く者も居た。軍功は国家の大国柱故の結果なのだろう。詩人、思想家、学者も然りで在る。



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