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長駄文館・・・『一椀のお茶』を拝聴する為り。

                   『一椀のお茶』を拝聴する為り。(9/24/23)
 昨日は二度に分けての、庭整理をして寝間のPCで昼寝の訪れを待って居ると、倅ファミリーが遣って来た。小学6年生の孫は鷹揚な性格で、未だ学業振るわずの能天気で倅の父親泣かせの態で在る。事在る毎に、手厳しいお小言を頂戴して居る。

「おいおい、お前さん、弟の社長に似て来たな。」
「親父、この能天気の馬鹿小僧を見て居ると、そうならざるを得ないわ。」
「解るけどな。俺は傍観者の見学者だからな。立場の違いだ。」
「俺なんか、怖い親父で、直ぐ拳骨が飛んで来たぞ。勉強が出来る出来ないで、差別はしないが、出来ないよりも出来た方が好いに決まって居る。解らないと言って質問するより、教えて遣れる方が、頼りにされるだろうし、気持ちも好いだろう。性格は悪くないんだから、その長所を生かす為にも、少しは積極的に勉強して見ろ。口より先に拳骨が飛んで来ない分、お前は幸せだぞ。この馬鹿小僧が!! 男は一目置かれなくちゃ、女にはモテんぞ。」

 封建時代の武士の一生の仕事は、倅教育だったと云うからして、『鉄は熱い内に打って鍛えろ』で、誰もが通らなければ為らない父親の工程で在る。

 いやはや、『三つ子の魂百まで』で、私は立派に父親としての倅躾をして居たらしい。孫は父親の監督・管理の下でスマホを持たせて貰って居るとの由。孫が玄関を開けたら熊が居たの面白い話をして呉れた。

「おい、その話をラインのメールで爺ちゃんに打って呉れや。」
「え~、出来ないよ。」
「だって、今、話した通りに打てば好いんだよ。話す事と文章にする事は一緒だぞ。カッコ付けようとするから、腰が引けるだけだ。覚えるより慣れろだ。遣って見ろ。」
「うん、解った。」

 流石に時代の子で、私がスマホ打ちをする何倍もの速さでチャカチャッカ打った。それを父親が読んで、添削文章に替えて、母親が言い添える。
「爺ちゃんに採点して貰い。」
「どれどれ、一応漢字も入ってる。安心したわ。でもな、言った事を、其の儘、ダラダラと、文章の締まりの「。」が無いのは、馬鹿の文章だぞ。お前の文章を父ちゃんが添削して、5つの文章に分けて。改行して文章の終わりには「。』が付いて居るだろう。どっちが読み易い。」
「父ちゃんの方。」
「そうだろう。ダラダラ文章は、見ただけで読む気に為らんだろう。短い文章、改行がして在ると目に優しいし、解り易いだろ。」
「うん、そうだね。」
 
 孫の最大の取り柄は素直な処で在る。その素直さに勉強のコツを覚えて、メリハリの付いた目の輝きを持って貰いたいと思うのが、親の心情と云う物で在る。世には大器晩成と云う言葉が在るが、直接の仕込み人としては、悠長に構えて居れないのが現実問題と云う物で在る。へへへ。

 本日は朝6時より、有志による河川敷植栽ベルトの雑木、ツタ類の除去作業で在る。目覚ましを掛ける必要も無くなった古希坂爺の朝で在る。トイレ目覚めに4時前後だろうとつ分ブログの前打ちをしながら、ラジオ深夜便を聴く事にする。さて、本日はどんなお宝に巡り合えるかの段で在る。西村晃さんと同期の学徒出陣の特攻隊員で在ったと云う裏千家の総家元・千さんの『一椀のお茶』のインタビュー放送で在った。

 お天道様の思し召しに間違いは無い。胸を熱くしながら、散る時は一緒にを誓い合った特攻隊員から外され、親友・西村晃さんを見送った無念さ、後ろめたさ、晃さんは特攻に飛び立つもエンジン不調により不時着。戦後文部省に行く用事で上京したメーデー行進に親友晃さんが俳優協会のメンバーとして行進中で、西村、千と抱き合って、メーデー行進をしたとの事。両氏は事在る毎に、鹿児島の特攻基地を訪れて、千氏の淹れる一椀のお茶で、特攻に散った友への鎮魂として居るそうな。

 茶道に流れる『一椀の茶』に流れる平和の思想を、裏千家家元は世界80カ国以上に伝えて講演して居るそうな。家元は、目下百歳と云う。凄い内容の話が聴かれて、日本人として感服堪能としたお時間で在った。兎角、わびさび、一期一会のもてなしなどで語られる茶の世界と違って、学徒出陣の特攻隊員生き残りが、青春の真っ只中の戦争を搔い潜って来た実体験に根付いた『一椀の茶』の解釈実践は、余韻の深い拝聴と相為った。

 さて、お時間で在る。作業着・帽子・軍手・長靴に選定鋏、手ノコを持って河川敷に下りる。本日は有志による作業で在るから、仕事量は半端で無かろうの早目の作業とした次第で在る。有志だけ在って、人影が少ない。人数の少なさが危ぶまれたが、徐々に集まって来て、嗚呼、矢張り日本人だ。黙って居ても善意の人達は集まって来るのだと、喜ばしく思った次第で在る。

 作業が終了して、役員さんに聞くと60人オーバーだったと云う。年々、高齢化が進む町会ながら、それなりの若い人も参加して居て、日本社会も未だ捨てた物じゃないの安堵感でも在った。義務では無い、面倒と思えば、人間、それまでの事で在る。これも何かの機会と思えば、好い話も聴かれるし、まだまだ、日本社会も捨てた物じゃ無いの光景を見る事も出来る次第で在る。本日は無風にして、お天道さんが日曜日の穏やかな陽光を差し出して下さって居られる。
  
 味噌粕漬けを予定して居る本瓜の塩抜き後の天日干しも、好い感じで干しが進みそうで在る。朝飯後は、漬物用の粕と味噌を買って来ると致そう。へへへ。


 
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