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旅行記・四日目。

  <4日目>
 年寄りコンビの朝は早い。呑ん兵衛連は、未だ起きて来ない。漸く二階の6部屋の並びから、先ずはUちぃがパンツ一枚の姿で出て来た。完全に二日酔いの虚ろな目で海を見ながら寝起きの一服を吸って居る。続いてOKちゃんがフラフラと部屋から出て来た。カラオケに日本の歌が在ったので、大いに歌って来たと云う。酒豪女連は未だ寝て居る。次にIちゃん夫婦が出て来た。自分からは酒は飲まない、付き合い酒の私は呑ん兵衛達の一日中、水を飲む様に飲酒する彼等、彼女達の臓器は一体、どんな作りに為って居るか異次元の物にしか思われない次第で在る。

 Moさんも体を壊す前は、ヘビースモーカーにしてヘビードリンカーだったと云う。私は飲むと『助平』に変身して直ぐ眠く為って仕舞う体質で在るから、時間を有効に使いたいから、酒豪達に言わせると飲まない部類に入る。呂律の回らないワッハッハの呑ん兵衛話しは面白くないから、『和して動ぜず、和して同ぜず』の蚊帳の外が、私の平均的立ち位置で在る。

 別棟の弟が遣って来て、OKちゃん、Uちぃの重度の二日酔いの態を見て、『臍下三寸』は使い物に為らなかったのニヤリ目で、帰りの支度をしに戻って行った。朝飯後はジェニスのバンカーボートでマクタン島に帰る次第で在る。
 男と比べると、ファションショーの様な衣装替えをする女性群は大変で在る。私は身為りには無頓着で在るから、至って簡単で在る。Moさんは中々にお洒落で、着替えを持って来て居る。着替えの数を見て居ると、余程楽しみにして用意万端のショートバカンスの意気込なのだろう。

 用意で昨日帰ったハウスの管理人ファミリーが居ないので、気分的に寛げた朝食で在った。帰路で在るから、スムーズな運行で在る。皆さん、目一杯のオランゴ島観光で、睡眠不足を一気に補填して居る。

 途中、イルカの群れが近付いて来て、流石にジェニスの海スタッフは船べりを叩いての近寄せのサービスをして呉れる。遠く沖合の巨大コンテナ船の船影とばかり思って居た物は、近付くに従ってマクタンの先っぽの巨大なリゾート高層ホテル群で在った。丸で人工島の様な現代建築の威容で在った。

「いや~、変わったねぇ。時代のスピードには、付いて行けないわ。別の国に来た様なもんだ。」
「ああ、コロナ禍で来れなかったし、限られた日程で、朝から晩まで工事工事の突貫工事だったから、へとへとに為って、マッサージ受けてる内に寝て仕舞ったから、俺も吃驚してるよ。
まぁ、それでも社員旅行に間に合って、ホッとしてる。これから帰ってさ、一階の洗濯機の蛇腹ホースと蛇口を買わせて置いたから、それを取り付けて、セットし直してから、土産物買いにショッピングモールに行かなくちゃ。」
「大変だなぁ。」
「遊ぶだけ、集(た)かるだけのフィリピン人スタッフだから、怒る気も為れん。オーナーの日本人が全部するしか無いわ。もう、お粗末さには慣れたわ。」

       ホテルに戻って、弟、Uちぃ、OKちゃんが、早速、仕事に取り掛かる。
「Rちゃん、部屋が開いたから、今日からは一人部屋だよ。ご苦労様でした。手は間に合って居るから、早い処、シャワー浴びてストレス解消して置いて。」
「そうか、サンキュー。」

 毎度の事ながら、肝心な連絡が無いので、どの部屋が空いたのか分からない。日本語が通じる相手でも無いからして、ドアを開けて空室を探しての漸くの歯磨き、髭剃りをしてのシャワー浴びとして居ると、途中で止まって仕舞った。遺憾いかんの態で下に下りると、止水をしているとの由。
 そりぁ、そうで在る。吹き飛ばしではセットは出来ない。通水されてシャワーを済ませて、今度は髭剃りに洗面台に水を張っての髭剃りを済ませて、排水し様とすると排水レバーが解らない。下に行って弟に言って見ると、日本製では無いから『アバウト』と云う。排水口をストッパーを押すと開くとの由。試して見るが駄目で在るから、抉じ開け様にマイナスドライバーを持ちに行くと、弟が来て『駄目だな~』のボヤキで在る。『やっぱりドライバーだな』で、下に行き掻かると、『治った治った』の声で在る。

 さてさて、この部屋もシャワーの排水口の詰まりで在るか。排水口の蓋を取っての目詰まりを除いて、通りを好くする。この部屋はオーナー気取りのフィリピーナが使って居た部屋で在る。相部屋だった部屋も、シャワー室の排水口の目詰まりだった。
 確率からしたらチェックの目が行き届いて居ないハウススタッフの好い加減さで在る。多かれ少なかれ、同様と見た次第で在る。皆、無関心と云うか、その鈍感さには、元品質管理も体験して来た身には、何んとも早やの気分で在る。
 社員で在る以上、会社の財産と思えば知らずの内にも、チェックマンの職務を果たすと云う物で在ろうに。私は別段神経質のタイプでは無いが、無神経さには呆れ返るばかりで在る。そんな次第で否応無く、弟に頼りにされて仕舞うのだろう。

  さて、洗濯機の蛇口、排水ホースも繋がって、ショッピングモールへの土産物の物色、買い物で在る。

 此処での楽しみ方は、正々堂々とした『偽ブランド商品の小商店コーナー』で在る。どの位、値切るかが楽しい一角が在る。腕時計の電池交換は何処かと云うと、弟がニコニコして机の引き出しから、高級ブランドの自動巻き腕時計を呉れたのだが、その重さと一時間に付き二〇分の遅れを呈する正真正銘の偽ブランドで、私は電池交換をして、その高級ブランド品を返却した代物で在る。
 然しながら、こんな商法は、フィリピーナの性格とマッチして、商売繁盛をしているファショングッズに溢れ返るフィリピン名所の感すら在る。

 ショッピングモールは、小柄出っ尻のゴッドマザー、肝っ玉母ちゃん達が虚ろな目で肩をすぼめて後ろを歩く亭主を引き連れて、彼女達が闊歩する涼みの場とも為って居る。

 昔、足繁く通ったと云うMoさんは、角のヒョウキンな小柄瘠せ型フィリピーナと意気投合した様で、お互い言いたい事を放談して居るので、私は何か好い絵が在ったら、ツカサハウスにプレゼントしようと『独り行動』を取る。

 奥に並んで高級寝具、ソファの店が在り、立派な大きな絵画が相応〈ふさわ〉しく掛けられて居る。その隣もそうで在る。年金生活者の私には、恐ろしくて手の届かない値入で在る。

 ボラカイの南洋掛け軸は無いものかと、物色して行くと、マイナーな小さな絵ショップが在った。此処で探して見るかで、額入れして居ない絵の立掛けを一枚一枚吟味して、マッチしそうな物を選ぶ。絵を描くのも観るのも、感性で在る。有名・無名、値段を問わず、好い物は好いの『シンプル眼』にして、絵は置き所に据わって、味を出す物で在る。

 対絵で吊るせば、二階のソファ空間にフィットする半抽象画の趣の在る物が在ったので、買う事にする。同じ描き手に依る物で、一方は無地の余白が少なくて、バランスが好かったが、もう一方の物は、絵のトーンと余白のバランスが宜しく無い。

     私としたら、余白をブルーか、黄昏時の黄橙色を使ったらと感じてパスとした。

 さてさて、言葉は通じないが、値切りのゼスチャで愉しむべしで在る。一応偽ブランド品では無いので、三度目の値段で購入とした。悪くは無い買い物で在る。

 大雑把な包装をして貰い、階下に下りると、買い物を済ませて一行様を待つ弟が居たから、ハウスペレゼントと言って渡すと、大袈裟にハグをされて仕舞った。

        ドライマンゴ類はスーパーの方が安いと云う事で、スーパーに寄る。

         御一行様は海外バカンスのショッピングを大いに楽しんで居る。
「兄さん、何を買うだい?」
「俺は、友達も居ない一人暮らしだから、月並ドライマンゴと珍しい物が在ったら買うだけだわね。」
「じぁ、俺も付いて行くか。」

 Moさんも同じ物を買って、世話に為ってるから『俺が買う』との事で、有り難く頂戴する事にした。晩飯は韓国の焼き肉食べ放題レストランを予約して在るとの由。食べ残しはペナルティ料金の追加とやらで、貧乏人の『食い貯め』と相為り、もうギブアップの状況と為って仕舞った。

 此処でも呑ん兵衛の本領発揮で、美味いと云う韓国清酒の様な冷酒に嵌って、呑むわ飲むわの『独壇場』を晒して居る。ウワバミ女が伊達や酔狂に日本昔話、江戸の妖怪物に登場し無い次第で在る。ビックラ扱いた。

「手前ら、好い加減にしやがれで、頭引っ叩いて呉れかっ!! 兄さん、そう思わ無ぇかい。」
「俺ぁ、気が小さいから、そんな事は出来んわ。あそこまで盛り上がっちゃったら、言って聞く相手でも無ぇせ。飲み放題かは知らんが、食い放題ずらい。昔から、泣く子に地頭、ウワバミ呑ん兵衛にぁ、打つ手は無かんべさ。ロートルは、馬耳東風で終わるのを待つだけさね。」

 いやはや、食い過ぎた。部屋に帰って来て正露丸・木曽御岳百草丸をグィと飲み干して、マッサージを待つ。マッサージを待つ内に喉が渇いて、下に行くとジェニスカンパニーの目を掛けて居た男が首に為ったとの由で在ったが、彼がハウス管理人の友達との由で、お忍びでビールを飲みに来て居た。お見事、他人の褌で相撲を取るのが、フィリピン流儀の真骨頂で在る。大分ビールを飲んで酔って居るらしく、呑ん兵衛女とお喋り中で在る。

 彼に教え込もうと、私は自腹で食材をバック一杯に持って来た次第で在る。ハキハキと日本語で応対するので『見処が在る』と思って居たのだが、受け答えがワンパターンで在るし、コロナ禍での生活苦らしく、やつれて余裕の無い顔をして居る。如何しようかと幾つか質問して居ると、話し相手を取られた不満顔をするので、俺達はツカサハウスの将来を考えるのが仕事の内だ。途中で口を挟むなと無視すると、口を膨らませて自分の部屋に帰って行った。質問を続けて、表情を観察すると、『買い被り過ぎた。こりぁ、駄目だ』と直感した。

 マッサージさんが来て、マッサージに気持ち好く為って、ウトウトして仕舞う。マッサージが終わって、Moさんの部屋を覗くと、真っ最中で在る。下の食堂テーブルで煙草を吸って居ると、弟も終わった様で、パンツに腹巻きスタイルで出て来た。

       先程の彼の話、駄目亭主に肝っ玉母ちゃんのフィリピン社会の感想を言うと。
「Rちゃ、それだ。それで行こう。マッサージ連の方が、ズーと真面目だし働き者だ。これだと云う『目星』は付けてるんだろう。明日、アイランドホッピンクに連れて行って、Rちゃが手解きにカレーを教えるってぇのは如何だい?」
「好い発想だ。好し遣ろう。」

 早速、仕事が終わって仲間を待つ彼女達を食堂に手招きして、先ずは残りの伸びた干麺蕎麦を一人一人に食べさせて、反応を見る。『グゥ~』と云う。言葉は通じないが、鈍〈なまく〉ら男と違って、確り者・働き者の肝っ玉母ちゃんの国情在る。
 日本人の顔立ちをしたマッサージを三日頼んだフィリピーナは、日本語は話せないが、場を読む利発性を発揮して、姉さんタイプらしいから、兄弟でゼスチャを交えて此方の意を伝えると『OK』との事。持って行く材料をテーブルに拡げて、明日の予行演習とする。

 明日は八時の出港で、此処は七時の朝飯だから、七時に来たら、此処で食べれるぞ。遠い者は、此処で泊って行っても好いぞ。全員参加して日本の国民食・カレーライスクッキングに参加して、覚えてツカサハウスの屋上テラスでのクッキングビジネスを遣って見ろ。」と云う弟の意図に、みな大乗り気で在る。

    兄弟で思わず、『遣ったねぇ。ハウスの展望が開けた。』の手パッチンで在る。

 タマネギ、人参、ジャガイモ、豚肉はリランに行く途中の朝市で調達すれば好い。フィリピンスタッフに聞けば、店が開いて居るか分からないとの応えで在る。

 いやはや、お前さん達、フィリピン人で無いのかい。分からないは無いだろうに。南国の屋台商売は、日の出から始まるのが通例だろうが。スーパーだけが店じぁ在るまいよ。いやはや、徹頭徹尾の遣る気の無さの国民性で在る事か。ターゲットにするのは、肝っ玉母ちゃん連合で在る。明日が楽しみな一人部屋就寝で在った。


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